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2023.07.07

不登校の子をもつ親の心をラクにする4つの考え方

自分の子どもが不登校になったら親は悩みます。
よく「本人が一番つらい」という言葉を聞きますが、実際は親も同じくらいつらいのではないでしょうか。
ただし、つらい思いをしているだけでは親子共倒れになるだけです。
親が落ち着いた心でドンと構えていることができれば、子どもの心も少しは落ち着くのではないでしょうか。
今回は、不登校の子をもつ親の心をラクにする4つの考え方をお話しします。

不登校の子をもつ親がつらくなる2つの理由

不登校の子をもつ親はつらいです。つらくなる理由は大きく2つあります。
まずは、不登校の子をもつ親がなぜつらくなるのかを考えてみます。

  • <子どもの将来が心配になる>

    子どもが不登校になると日常生活が変わります。毎日学校に行って勉強して知識や経験を積み重ねてきた日常が止まるのです。
    親は、家の中で子どもの成長が止まっているような不安に襲われます。
    「このまま不登校が続いたら仕事はどうするのだろう」「このまま外に出られなくなるのではないだろうか」と子どもの将来が心配になります。
    子どもの先が見えない不安は親が一番つらく感じることでしょう。
    ただ、人間の将来はだれにもわかりません。たとえ、皆勤賞で学校を卒業しても、その後の人生が順風満帆とは限らないのです。

  • <不登校は自分のせいだと自分を責める>

    子どもが不登校になると、親は原因を考えます。
    はっきりとした原因がわかれば対処できますが、原因がわからない不登校はとても多いのです。
    そうすると親は自分を責めます。本当の原因はだれにもわからないにもかかわらず「気持ちが弱い子に育ててしまった」「もっと話を聞いてあげればよかった」のように原因が自分にあると思ってしまいつらくなるのです。
    もしも親が「あのときこうすればよかった」と後悔する出来事があったとしても、つらくなる必要はないのではないでしょうか。
    なぜならば、結果はどうあれそのときには「これが最善の方法だ」と思って道を選んできたはずだからです。
    たとえば「過保護で気持ちが弱くなってしまった」と思ったとしても、裏を返せば全力で子どもを育てることができたということです。
    「もっと話を聞いてあげればよかった」と思うなら、時間に余裕ができた今聞けばいいのです。子育ては現在進行中です。

不登校の子をもつ親の心をラクにする4つの考え方

不登校は長く続く可能性もあります。少しでも心をラクにして、あせらずに一番いい答えをみつけることが大切でしょう。
ここからは、不登校の子をもつ親の心をラクにする考え方を4つ紹介します。

  • <不登校が始まったら「山のてっぺん」は超えている>

    不登校は、不登校になりそうなときが一番つらいのではないでしょうか。
    学校に行きたがらない子どもを毎日見ることはとてもつらいです。「今日は学校に行けるかな。明日はどうなるか」と思って過ごす日々は不安です。
    不登校を山登りに例えると、不登校になりそうなときは山を登っているときではないでしょうか。
    一番つらいときです。不登校が始まってしまえば、親だけでなく学校や先生にもつらさが共有できて少しはラクになるかもしれません。
    不登校が始まったら「今は山のてっぺん。あとは山をくだる方法を考えるだけ」と考えてみると少しはラクになるのではないでしょうか。

  • <人生100年時代! 不登校時代は人生のほんの一部>

    不登校は永遠と続くことではありません。
    小学校ならば6年間、中学校と高校ならばそれぞれ3年間です。時がたてばだれもが大人と呼ばれるようになり、それぞれの道を歩み始めます。
    大人になってからの人生の方がずっと長いのです。人生100年を線にすれば、不登校時代の数年は点になります。
    不登校経験者の親が「あのころは」と語るように、いつかは自分も「「あのころは」と語れる時代がやってくる」と考えることができれば心はラクになるのではないでしょうか。

  • <不登校できるということは「家の居心地がいい」ということ>

    不登校の子をもつ親は、不登校の原因が自分にあると思ってしまうことがあります。
    しかし「学校に行かず家にいる」ということは、見方を変えれば「家には居場所がある」ということです。
    親は子どもになにかが起きると自分を責めがちですが、不登校の場合は「居心地のいい家ができている」と親自身が自分を認めてあげてもいいのではないでしょうか。

  • <不登校は停止ではなく分岐点>

    子どもが不登校になると、親は子どもの将来を心配します。
    それは不登校によって子どもの成長が止まっていると考えるからではないでしょうか。
    たしかに毎日学校に行けば、知識だけでなく経験値も上がります。たくさんの人たちの中で子どもは成長します。
    しかし、不登校が停止とも言い切れないのです。通学は停止しますが、子どもの心の成長は分岐点にいるのです。
    さまざまな心の葛藤や悩みと向き合いながら「どっちに進むべきか」を考えているのではないでしょうか。
    親が不登校を停止状態と考えれば、焦りが出ます。しかし、分岐点で考え中と考えれば待つ余裕ができます。

おわりに

不登校が始まるまでは、子どもの心がとてもつらい状態です。不登校が始まると今度は親の心がつらくなります。不登校は焦ったところでいい結果にはなりません。親が心に余裕をもって長い目で子どもを見守ることが大切です。紹介した4つの考え方の中から、一番自分に合った考え方を取り入れて少しでも心に余裕を与えてください。

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