苦手意識が強い子に親がかけてあげたい言葉

それでも苦手なことを克服することは難しく、親はどうしたらいいのか悩みます。
苦手意識が強い子に親がしてあげたいことは、苦手克服よりも「苦手だ」と思う気持ちの払拭です。
今回は、苦手意識を払拭するために、親が子どもにかけてあげたい言葉を紹介します。
苦手意識が子どもに与える影響とは
強い苦手意識は子どもによくない影響を与えます。まずは、苦手意識が子どもに与える影響をお話しします。
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<自分は「できない子」と思ってしまう>
苦手意識があると、子どもはチャレンジすることに消極的になります。
チャレンジする前から「これは苦手だからできない」と思い込み、チャレンジする前から自分で自分のことを「できない子」にしてしまうのです。
自分は「できない子」と思うことはとてもよくないことです。なぜならば自己肯定感が低くなり、苦手意識をもっていること以外にも消極的になってしまう傾向があるからです。
苦手意識は苦手とは違います。苦手は、練習することで克服できます。苦手意識は、必ずしも苦手とセットになっているわけではなく、気持ちの問題のため影響が広範囲になることもあるのです。 -
<苦手から嫌いになってしまう>
苦手意識の悪いところは、苦手なことを嫌いなことにしてしまうことです。
多くの人は、苦手意識があることを好んでやろうとは思いません。
嫌いになってしまうと、苦手克服どころか近寄ることも嫌がるようになり、その分野の扉を完全に閉ざしてしまうのです。
子どもには未開拓の可能性がたくさんあります。
可能性の扉を閉ざしてしまうことは、苦手意識が子どもに与える一番悪い影響です。
苦手意識が強い子に親がかけてあげたい言葉
苦手意識が強い子に必要なことは、苦手克服よりも意識の切り替えです。親の言葉は子どもに大きな影響を与えます。
親のたった一言が、子どもの苦手意識を小さくし、意識を切り替えられるかもしれません。
ここからは、苦手意識が強い子に親がかけてあげたい言葉を紹介します。
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<すべて完璧にできる人はいないわよ>
苦手意識が強い子は自信を失いつつあります。
「自分はできない子だ」「他の子より劣っている」と思っているならば「すべて完璧にできる人はいないわよ」と言ってあげましょう。
親は、できないことがあれば克服して「できるようにしなければならない」と考えがちです。
しかし、すべてを克服して完璧にできる人はいません。得意不得意があって当たり前です。苦手意識が強い子は「すべてを完璧にできること」がゴールだと思っているからつらくなるのです。
親に「すべて完璧にできる人はいないわよ」「できないことはできるところまでやればいい。できることをやろう」と言われれば、苦手なことよりも得意なことに目が向き、心も前向きになるのではないでしょうか。 -
<苦手と嫌いは違うよ。嫌いにならなければ大丈夫>
苦手意識があると「苦手=嫌い」と思い込んでしまうことがあります。
しかし、苦手と嫌いは違います。「運動が苦手な子がすべて体育の授業が嫌い」ということはありません。運動が苦手でも外でかけまわって遊ぶことが大好きな子もたくさんいます。
親からみて「これに苦手意識をもっているな」と感じたら「苦手と嫌いは違うよ。嫌いにならなければ大丈夫」と言ってあげましょう。
そういわれることで、子どもは苦手なことでも嫌いにならなければ可能性が残っていると感じ、苦手意識を強くもたないようになるのではないでしょうか。 -
<(苦手分野の中で)これは得意だね>
苦手意識を少しでも減らすコツは、苦手意識の範囲をせまくすることです。
範囲をせまくするためには親が「(苦手分野の中で)これは得意だね」と言ってあげるといいのではないでしょうか。
例えば体育に苦手意識をもっている子は、体育すべてに苦手意識をもってしまいます。
親が「ダンスは得意だね」と言ってあげれば、子どもは体育のすべてが苦手ではないことに気がつきます。
器械体操や陸上競技が苦手でも「ダンスならばできる」と思うことができれば苦手意識の範囲は小さくなります。
親は子どもの苦手なことが気になり、つい「足がおそいね」「体がかたいね」と苦手意識をあおるようなことを口にしてしまいます。
親の一言はいい意味でも悪い意味でも子どもに大きな影響を与えます。同じ一言ならば、前向きな言葉をかけてあげましょう。
おわりに
苦手意識のこわいところは、すべてを嫌いになったり自己肯定感が下がったりして、子どもの可能性をなくしてしまうことです。
親にできることは、苦手意識に子どもの可能性がつぶされないように気持ちを切り替えてあげることです。
励ましたり応援したりすることだけが親にできることではありません。ありのままの子どもを認めて受け止めることが子どもに自信を与えます。
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